2584人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
それも結局
私の逃げだった。
ありとあらゆるものを
私は逃げる口実に
無意識のうちに使っていたのだ。
「うん、でも
覚悟を決めたから。
温人さんと結婚したら
この先いくらでも
言われるでしょう？」
いちいち気にしていては
温人さんの妻は
務まらないだろう。
「それに私
コンシェルジュになることしか
考えてなかったけど。
そこが自分にとって
手の届く範囲の
限界だって思ってた」
「奈々緒は望めば
何にだってなれるよ」
最初のコメントを投稿しよう！