2288人が本棚に入れています
本棚に追加
仕事中、内線で親父に呼び出された。
しかも珍しく専務室に。
隠し事を嫌う親父が誰もいない部屋に呼びつけるということは、それなりに大事な話だということ。
そして他言無用。
他の社員に聞かれたら、もしかしたら大騒ぎになる話だったりするかもしれない。
ただなんとなくいやな予感が頭を過る。
「澤田課長、専務のところに行ってくるので、少しの間お願いします」
「はい、ごゆっくり」
部長である立場上誰かの許可を必要とはしないが、一応課長に後を頼んで席を立った。
俺より年上の課長が俺をあまりよく思っていないのは明白。
だが彼の出世の妨げをしているのは俺じゃない。
.
最初のコメントを投稿しよう!