この声は

6/9
前へ
/146ページ
次へ
______ただ俺は、誰かに愛して欲しかっただけなのに。 ______愛が……欲しい。 「……おい…」 「ん?あ!!レンレンじゃーん!!」 「……次は、無いぞ………」 「………何の事?」 「っ………もう、いい……」 ______結局は誰も愛してくれない。 ______どうして俺を愛してくれないんだ。 愛されたことなんて一度も無い。 親は俺を見放し他の兄、妹だけを愛した。 兄は俺を奴隷のように扱い、妹は存在を無かったことにした。 見た目のせいで誰からも疎遠にされ、ずっと独りで自分が生きれる環境を保ってきた。 だからここにも特待生として入れたしなにより寮があったから、まだマシだと思った。 気が付けば屋上に着いていた。 俺は無意識に死にたいと思っていたらしい。
/146ページ

最初のコメントを投稿しよう!

130人が本棚に入れています
本棚に追加