第3章

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「次は、お昼に見たのよ・・その時は、 中年のたぶん東京から来た人が持っていたの、 なんで東京かって? 変な色のジャケットで、こっちじゃ違和感あったもの。  私とすれ違ったときに見たのよ。でね  ・・その人非常階段の前にいたのよ  不思議だったわ」 こんなリックサックと一日に何度も出会うのも、不自然だ。 これはなかなかの証言かも・・・ 「最後は、    あのおぞましい事件の部屋でみたわ・・・」 「でもおばちゃん、警察には言わなかったの」 「同じものじゃないかもしれないじゃない      ・・でも私は同じだと思っているの  誰も聞いちゃくれなかったけどね・・・」 確かに何の証言にもならないかもしれない。 ただ中年の男がヤング向けのバッグ持つのは、 違和感がある。 しかも、 わざわざ非常階段を使って移動と言う事にも違和感がある。 「だからね・・・あのバッグって、  中年の男が置いたかもって・・・  警察に行こうとしたけど、同僚に言われたのよ、  あんなのいっぱいあるって・・そうかもね」
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