第3章

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「高木ちゃん、 進んでる??」 上司が、 それとなく様子をうかがいに来る。 まあ、大きな特番取ったのに、 その後、動きがないから 不安になるのも仕方ない。 多くの番組は、口約束。 下請け保護の法律はあるが、 そもそも「面白い」「面白くない」 なんてのが、商品である番組の合否基準 それは、局のプロデューサーの感覚に なってしまう。 彼らは、理屈に走る。 視聴者のオバチャンたちは、理屈には 屈する事はない、 おかげで、テレビの視聴率は下がる。 なんて愚直っていても仕方ない。 そろそろ何か、 おいしいネタをつかまないと、 仕事にならない。 飛ぶと、無駄金使ってと、責められる。 まだ、仮払い20万位しか投資しては いないが、他の稼ぎを上げてないし。 で、何かないかと、 俺は、 問題の地・沖縄に飛んだ。 まあ局Pが、 リロイズてもいいと言ってくれて訳だし なら、そこから行こう。 どちらにしろ、沖縄なのだ。 そのファンの死んだ事件を 追いかける・・・事だ。 リロイズが宿泊していたのは、 万座パラダイスホテル。 といっても、 まさか警察でもないから、 捜査とはいえない。 ちょうど俺の所属するテレビ制作会社MAD-TVは、 グルメ番組を制作していた。 そこで、 無理やり担当に頼み込み、 俺が演出Dと言うことで、 グラドルを一人仕込んで、 「沖縄グルメレポート」をでっちあげ、 放送する流れに!
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