第 7 章

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田村は、この怪しい地下室を明るくしている、 メグのその不思議な雰囲気に興味を持ち 一度、寝てみることにした。 でも、寝ても、その雰囲気を理解はできなかった。 そもそも相手の名前が本当かもわからない女に シリアスにはなれない。 「田村さんって、  素敵・・・こういう出会いじゃなければな~」 散々他の男と寝ておきながら、 軽くこういうことを言えるのは 水商売の女と同じだ。 熱く二人で燃えた後、 メグの顔を見ていた。 その時あることに気づいたのだ。 この女は、 あの伝説の女王に骨格が似ている。 伝説の女王とは、 35年前のスター原田モモヨ。 彼は、 財布から写真を取り出して見比べていた。 その写真は、 モモヨの水着姿・・・・ この女なら・・・・・ そして、 西條メグを引き留めることに執心し始めた。 食事に連れ出し、 マンションを与え、 旅行に連れて行き、 服や宝石も与えていき 甘く贅沢な愛人としての地位を与えた。 だが、 彼女はビューティフルピープルではない。 だからこそ、 整形をさせなければならない。
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