Ⅰー6【帰宅】帰るべき場所へ

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まず、話しかける、でしょ。 で、次に、ニッコリ、笑みは絶やさずに。 そして、何とか『手作りのお弁当』を食べて貰う方向に話を持っていく。 これが、難しそう……。 やっぱり、今度この気持ちを、 伊藤君に片思いしていることを、ハルカに相談してみようかなぁ? 男っぽい、と言うか女らしくないと言うか、 自分でもそんな自覚があるぶん、一番仲が良い友達のハルカにも、この気持ちは、カミングアウトできないでいる。 やっぱり、いきなり弁当作ろうか? ってのは、引かれちゃうかな? ううううーーーん、悩むっ! グルグルグルグル回る思考のうずに、思わず目眩を覚えた、その時。 すれ違う人波の誰かの肩に、頭が『ポン』とぶつかった気がする。 不意打ちで体にかかる反動で、思わずよろりと足がふらついた。
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