第1章

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さて、ここは俺の通う大学の美空大学だ。 特に決めては無かったのだが、家から近いという理由もあり、この大学を選んだ。 さてさて。 話を戻そう。 俺は今、何故か困った事になっている。 それは。 「こんにちわ。一条…さん」 「こ、こんにちわ。千棘くん」 朱威さんそっくりなのは朱威さんのれっきとした弟の中学1年生の14才の朱威千棘くん【あかい ちとげ】。 見かけは幼い頃の朱威さんそっくりだ。 いや、見たことはないけど、恐らくねってことで。 「ど、どうして大学に?」 「これ、姉さんから忘れ物って」 中身を見ていると本日使うはずの教科書とか入っていた。 そうだ。おさらいで事務所で勉強をしていたんだった。 「ありがとうございますって伝えてくれますか?」 「あ、伝言。 〈貴様、教科書なしで脳の空にどこで学習するつもりだ?駄犬以下だな〉です」 相変わらず、冷たい。 「ねぇ、千棘くんって学校は?」 「あー。姉さんの手伝い。あとは本日は追試の方々の再テストの日で僕は休みです」 相変わらず、頭がいいことで。 「まあ、追試するほど難しくもないですよね、みんな寝てたのかな?」 そして、可愛くねぇ。
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