第1章

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そして、千棘くんはそのまま部屋をあとにする。 「失礼しました」 代わりに俺はそう告げる。 部屋をあとにしてしばらく歩いてると千棘くんは呟く様に俺に話しかける。 「僕の推測なんですけど、恐らく数名は死んでるんじゃないですかね?」 「そんなっ!物騒な事言わないで」 「一人一人ってのとか気になるし、山の奥にでも木製の場所でなんかしてるんじゃないですかね?木には木をってね」 「というと?」 言っている意味がよく解らなかったので俺は聞いてみる事にした。 「カメレオンとか竹節虫とかってさ、見つけたくても中々、それできないでしょ?あれと同じですよ。山は木でいっぱい…つまり、人って建物想像すると今はコンクリート製とかそんかもん、現代人とか想像するじゃない? それをあえて全部、周りは木製で固めるとかさ パッと意識しなければ誰も何も気づか無い だから見つけた人は《あれ?こんな所にお家あったかな?》って」 つまり、山付近全体で木材を使った家を探せば? 「今、考えてるのはあってるけど犯人も馬鹿じゃない だからって木材のお家探したらこの付近どのくらいあると思ってるの」 え、エスパーですか!? 考えを当てられびっくりする、一条を少し笑いながらすたこらと歩いていく、千棘。
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