妖怪コレクション（雨降り少女の巻）

雨降り少女

一般常識と事実が食い違っているなどはざらにあるはなしだ。
そして、今日も天気は快晴。なのでアメに会えないのは少し寂しい。
そんな数日が約半月近く続いた。だんだん憂になってくる。
アメとは一週間程度しか顔を合せていない。なのにどうしてここまだ気になるのだろうと思った。
彼女が正真正銘の妖怪だから神秘的に感じてるだけとかなのだろうか？

そして通っていた高校の授業が終わった放課後のことである。
雨が降っていた。俺は少し嬉しかった。
今日は彼女に会えるかもしれない。置き傘していた傘を持って俺は歩く。
いつも彼女にある場所はバラバラだった。歩き進んでいく。いた。
正面には印象的なゴスロリファッションを着た雨降り少女がいた。
「お久しぶりです広哉さん」
　あまり表情を表わさない彼女だったが、この時彼女には明らかに笑みが浮かんでいた。
「おう久しぶり、アメ」
俺はこの雨の日がずっと続けばいいと思った。