フレアの紗幕

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フレアの紗幕

緩曲描く遥か地の果ての線 肩に十六夜月(いざよい) 抱き 肌に星屑 嵌め込んだ天半球 幾星霜も歩む 黄の道 叫び声は無音となって 見えず塵を散らせ 爆ぜる命の水の粒 赤い更紗に顔隠して さあ 腫らした瞳は泣き止んだ 水は涸れ 頬が乾いた頃 紗幕が開いて 白む光に眩んだら 突き刺す 彼方、最果ての光線に カタルシスは微笑むだろうか
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