爺さんの置き土産

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ピロリロリ♪ 「か・・・ん、電話・・・。」 「姉さんの方が近いだろ。演技はいいから姉さんがでてよ。」 気温40℃ 姉さんが死にかけているのも納得の気温だ。 白眼のまま、だらしない格好で静止している姉さんに溜め息を付きながら俺は電話にでた。 「もしもし?」 『あ、貫君かい?私は親戚の柊だよ。』 柊さん 正月くらいしか会う機会がない優しいおじさんだ。 『実は・・・近藤のおじいさんが死んだんだ。』 「え・・・。」 あの入浴剤コレクター爺さんが・・・死んだ? 『死因は風呂の中での硫化水素中毒だそうなんだ。入浴剤の使用方法を誤ったばかりに・・・くそぅっ!』 「あ、はぁ・・・。」 使用方法間違って死ぬ入浴剤って何だよ!?
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