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「おことわりだ!」 「なんだよもう!」 「正直、そんな話はどうでもいいんだ。今日はきみとヒマをつぶしたいだけなんだからね」 「もう帰ろうかな」 「サンタ長による直々の召集および拘束だ。ないがしろにすればきみの首が飛ぶ。僕にその気はないよ。サンタ仲間のひとりをうしないたくはないからね。けれど、可能性のひとつとして提示しておくよ」  そのことばにマサトシは頭のなかにうずまくものがある。  ここで帰れば、サンタクロース免職もあり得る。心の片隅では『サンタなんて面倒』と思ってはいるが、その大部分は『免職はいやだ』とはっきりと感じていた。  少年は帽子を押さえつつかぶりを振る。長いため息をついて、かぶっていた帽子をテーブルのうえに押しつけた。 「わかったよ。話ぐらいは聞こう。ただ、質問があった場合、内容によっては黙秘を返す。いいな?」 「その権利はきみにあるよ。悪いね。でもたまには上司の息抜きに付き合うのも部下のつとめってもんだろう? ちなみに、ここは僕のおごりだ」 「しらねーよ。おごりなのは歓迎だが」
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