第1章

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何より悲しく恐ろしいもの 大事な存在との死別 少なくとも私はそうで あいつもおそらくはそうで だったら 自分は苛立たれるくらいがちょうど良いのではないか なんておもったりする 悲しみを回避する為には 悪役や憎まれっ子になり静かに離れてゆく事が ろくでなしの弱虫の私が出来る せめてもの「役立つ事」のような そんな気がしてならない きっと 殆どの人から賛同を得られない後ろ向きな考えだろう それはわかっているけれど 誰に対しても出来る事ではないけれど 危うい私と 繊細なあいつには そんな別れが良いのかも知れない
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