はじまり

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「302教室にいる敦君、由香さん、直樹君、亮君、美優さん。こんにちは。私は司会者のFだ。これから君たちには命をかけたサバイバルゲームを行ってもらう」 なんだこれは。何かの悪ふざけか?しかも命をかけた?どういう意味だ・・・ 敦は混乱した。 「どういうことだよ!そんなふざけたことするなら俺は帰る!ふざけんな」 そういって亮は教室を出ようとした。するとスピーカーからまたしても声が。 「亮君、まだ教室から出ないほうがいいよ。君のためにもね」 「なに。いったいどういうことだ!」 亮は声を大きくしていった。 「まー、ゲームの説明をさせてくれよ。観客もお待ちかねだ」 ’観客’敦はその言葉に反応した。いったいこいつは何をいっているのだ。 「まず今回のゲームの説明をさせていただこう。今渋谷には現在君たちを含め100人の高校生しかいない。厳密にいうと渋谷の境界線の中には、だ。君たちがこの境界線を完全に越えてしまうと射殺隊によって射殺される。地下などの脱出などのも不可能なようにしてある。もちろん自分たちの携帯電話も使用することができない」 な、なに言ってんだ、こいつ。敦は唖然とした。 「ふ、ふざけんな、そんなの信用することができるか!」 亮が反抗しているが、明らかに動揺している。直樹や美優、由香もみんな今にも泣きだしそうな顔だ。 「信用するのもしなのもあなたの勝手ですが、私は説明を続けさせていただきます。境界線があるのでは家に帰ることができなのでは?と思ったかもしれませんがご安心ください。しっかりと家に帰ることができます。しかし、家に帰ることができるのは100名のうちの5名です。制限時間内に生存者が残り5名になったときゲーム終了。生き残った人が家に帰ることが可能なのです。制限時間は1週間です。ゲームの概要はわかりましたでしょうか?」 「そんなの信用することができるわけないだろ!」 敦が不安に駆られ声を荒げる。 何いってんだ、こいつ・・・ 「そうですか、では窓の外を見てみるといい」 言われるがままに窓の外をみる。 敦は眼を疑った。こ、こんなことあるのかよ。ここ渋谷だよな!? そこには誰一人いない渋谷の街があった。車もない、カフェや店にも誰も。 「これでわかってもらえましたね?今渋谷にいるのはあなた方と95名の高校生のみです。では細かいルールについて説明させていただきます」
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