ナイト・ゲーム

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** 圭達がこのゲームに参加する事となったその日の朝。 「愛唯(めい)ちゃん~、あなたに手紙が来てるわよ~」   それは月曜日の早朝。結城(ゆうき)愛唯を起こしたのは母の声だった。   二段ベッドの上で寝ていた愛唯は、扉の向こうから聞こえた母の声に気づき、まだ眠たい目を擦りながら下で寝る姉の結城穏香(ゆうきしずか)を起こす。 「穏香ちゃん~もう朝だよ~」   しかし、穏香の眠りは深く、全く起きようとしない。そんな姉を見て、うとうとと再び眠りに就こうとする愛唯だった。   が、そこに一つの声が響いた。 「愛唯~穏香~早く学校に行くぞ~」 完全に眠りに入った姉妹を起こしたのは母とはまた別の人物による声だった。 「圭(けい)!?」「圭君!?」 君付けでその名前を読んだ愛唯は飛び起き、慌てて着替える。 「圭君、直ぐ着替えるから玄関で待ってて」   呼び捨てで呼んだ姉、穏香も慌てた様子で着替え始めるのだった。   彼らからしてみればこれがありふれた日常でいつもの事なのだ。   やれやれと肩を竦めた圭は朝食の準備を済ませた結城母に一礼を送り、玄関前で彼女達を待った。   そして、しばらくしてやってきた二人と共に学校に行く。でも今日は違った。   数分前の事である。 「愛唯に届いた手紙って一体なんだったんだ?」   玄関で待っていた圭はやってきた愛唯にそう問いた。 「それがね。今さっきお母さんから手紙を受け取ったんだけど送り先不明で誰が送って来たかが分からないの。私も心当たりがないし……」 「? ちょっと見せてみろ」
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