STORY 1

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・ ・ ・ ――ライブハウスは演奏が始まる30分前には入れるようになる。 今、まさにその時間だ。 ユキンコは一番ノリでライブハウスに入った。 しかし一番に入ろうがすぐに満員に近くなる。 それほどの人気なのだ。"GEN武"は。 「あ~、早く始まんないかな~?」 基本、友達とライブハウスには来ないためいつも暇になるユキンコ。 暇にならないために別に遅めに来ても良いのだが、 それをすれば当然、後ろの方からしかステージが見れなくなる。 「・・・」 暇をつぶすために自然と辺りを見回すユキンコ。 客層はやはり、女が多い。 しかも年齢層としては高校生が中心だ。 男の客は、ユキンコでもほぼ知ってる顔しかいつもいない。 それぐらい男は少ないと言う事だ。 今回もそうだろうとわかっていながら見回した。 しかし、久しぶりに裏切られた。 知らない2人組の男がいる。 「誰だろ、あれ?」 その2人組はヤケに正反対の風貌の2人だった。 1人は、金髪の長髪で、全体的に白色の服を身にまとっている。 陽気で明るい印象を受ける。 もう1人は、黒髪でミディアムヘアで、黒色を中心とする服装だ。 メガネをかけているがオシャレメガネで、耳にはピアスもつけている。 そのため俗に言う真面目君やオタク君には見えない。 どちらかと言うと、クールでカッコイイ印象を受ける。
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