2.少々Nの幼少期

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少々Nは闇を抱えていった。 少しずつ、確実に。 幼稚園生の時の少々Nの趣味は、 自分の体に絆創膏を貼ること。 怪我なんかなかった。 父親の暴力の盾は母親がしていたから、 少々Nの体には傷一つ付くことがなかった。 少々Nはミイラのように、 片足に約10枚ずつ、 腕にもペタペタ絆創膏を貼っていた。 母親にはがすように言われても 拒否した。 はがさない絆創膏のあとの黒ずみがたくさん体に残っていた。 お風呂で自然に絆創膏が取れれば、 またはがれたところに絆創膏を貼る。 貼ってははがれ、またはって。
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