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私はチャットでヨシトモを見つけると、何でもするから会いたいと伝えた。
そうでもしないと会ってくれない状況だった事は寂しいが、チャットでは会話は成立していた。
だからまた体を差し出してでも会いたいと書き込んだ。
『分かった。週末に。また新宿で』
無機質なその単語の羅列だが、確実に会える事は確かだった。
私は嬉しくて仕方なかった。
私達の子供、絶対認めてくれるよね?
私はパソコンの画面に向かって心の中で呟いた。
何も応えはないのは分かっているが、ヨシトモはきっと喜んでくれると思うと嬉しくて週末まで待つのが辛かった。
私はタンスの中にしまってある服で一番可愛いと思う服を今から選んでおこうと思った。
これからお母さんになるんだから。
一人の女性として、また違うステージに上がるのだから。
もう普通のフリーターはおしまいなのよ。
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