子供さえ

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 週末、私はヨシトモに会うのにひと苦労した。  すでに悪阻があり、ムカムカしながら電車に揺られ、人混みの中に突き進んだのだ。  途中憂鬱になり引き返そうかとも思う程辛くなる時もあったが、必死に堪えた。    いつもの所にヨシトモは居て、私を見るなり声を掛けてくれた。 「久しぶり。まあ、チャットで話してるようなもんだけどね」 「そうだね。あのさ。今日は大事な話があって呼んだの。エッチじゃないの」 私の一言にヨシトモは一瞬顔を強張らせた。  私はこれから言う一言にワクワクし、笑顔で伝えた。 「赤ちゃんがいるの。お腹に。あなたのね。私嬉しくて。今、悪阻もあってね。ここまで来るの辛かったんだから」  私がニコニコ笑顔で伝えても、ヨシトモはちっとも笑顔を見せなかった。  それどころか、何か嫌な事でも聞いているかのように顔はひきつるばかりである。 「ねえ。聞いて。ヨシトモの子なんだよ?」
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