リアル

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そう、私しか考えられなくなる。    それにしても、こんな大勢と私が一緒にされていたと思うとプライドが傷つく。他の女性もネットで知り合ったのだろうか。  美人だろうか。    やはり消すか。  堂々巡りになってしまい、私は裸のままケータイを握り締めて立ち尽くした。  ヨシトモのいびきではっとし、慌ててバッグにケータイを押しこんだ。  私は何も見ていない。 私は備え付けのソファに座ると、さっきの女性群を思い出した。  私も同じ扱いなのだろう。  しかし、私はもう違う。  特別になった。  さっき抱かれた事で、ヨシトモと私は共有したのだ。  私はにんまりと笑う。  やぶり捨てたコンドームのパッケージをそっと取り出す。  そこには、穴が見事に開いている。
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