オープニング

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麻美さんは私の周りを右往左往している。 「なにをしているの?麻美さん」 仕方ないので、聞いてみた。 「あ、あのね。」 麻美さんは私の耳元で小さく こう言った。 「今日ね、合コンがあるの。一緒にどうかなって」 私は血の気が引く 彼女はなんの邪気もなく ニッコリ笑う。 「すみませんが、今日はちょっと大きな荷物が届く日でして。」 麻美さんは驚いた表情だった。 真面目な回答をしたから? それともハッキリ断ると思った? 「あ、そうなんだ。じゃあ仕方ないね。」 仕方ないの。 ごめんなさいね。 麻美さん。 すごく残念そうな表情もできるのね。 でも私... 「じゃ、じゃあ荷物届いてからでもいいよ!」 ....?! 「え?」 麻美さんは笑顔でこちらを見る 「また連絡するね!」 彼女は素敵な笑顔を振りまき 自身のデスクに戻って行った。 ..... ....... 私、三次元に興味ないの。 とは言えなかった。
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