流転3

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機内には窓は無い。 お外が見えないのは、寂しいなぁ~っと。 「で、何時頃着く訳?」 壁際にある長椅子に腰掛けてから尋ねる。 コイツは収納式。 使わない時は、折り畳んで壁へ収納とか。 俺の横に座った軍曹が言う。 「間もなく着く。  んっ?  いや、着いたか…」 はぁ? 今、発ったばかりよ。 とうとう惚けたか、軍曹www 「ウム、準備も整っておるか。  分かった、着陸してくれ」 いきなり、独り言ぉっw 本気でボケたか、軍曹。 可哀想に… まだ、アルツハイマーになる歳では… んっ? インカム? あや、独り言じゃ、なかったんね。 こりゃ、失礼。 まぁ、悟られてないから良いでしょ。 軍曹だしさぁw ウイングハッチが開く。 広大な敷地。 アチコチに残骸。 なんて戦場… って! 戦場ぉっ! 俺が内心慌てていると… 「我が国の演習場の1つだ。  広大だから、少々暴れても、問題は無い。  アソコに、破棄予定の旧式ゴーレムを用意してある。  キサマには、アレと模擬戦を行って貰うからな」 はぁっ? 何故に? まぁ…自由に暴れて良いと? 無論、玖籐流の技は曝せない。 しかしだ。 抑制具を外し、アタックスーツまでをも纏った今。 この状態で、自由に暴れても…構わないんですね、本当なんですね。 俺、ニンマリ。 超!漲って!参り!ましたぁぁぁぁぁっ!! ルンルン気分にて、リジェクターを後にする俺。 そんな俺を見て不安になったのだろう。 軍曹が告げる。 「リュシュ…  程々にな…」 ああ、分かったよ、軍曹さま♪ 俺にとって程々なら大丈夫☆ってな♪ 矢張り、分かってらっしゃる、軍曹さま。 ルンルン、ルン♪ 「ふ、不安だ…」 んっ? 軍曹… 何か、ボソリと告げたかな? まっ、良いかw
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