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「せ、戦車をかね?」
驚く、曹長さま。
頷く、俺。
唖然とする操縦士。
「ぶ、ぶぁふぁははっ!
コイツぁ、生きの良いルーキー…いや、ツアー客だっ!
おもしれぇっ!
キャル!
替わってやんなっ!」
話が分かるぜ、曹長さまっ!
「ですが、曹長!」
慌てる、キャル操縦士殿。
「なぁ~に、でぇじょうぶでぇい。
基地と演習場は隣接しておる。
基地内を移動すんだ。
別に免許もいらん。
おまえが、傍らに着いて面倒みてやんなっ」
そう告げられ…ガックシ肩を落とす、キャル操縦士殿。
お世話掛けますですw
キャル操縦士殿と席を替わる。
曹長さまの席は、俺達の後ろで、2段高い場所。
前方には巨大モニター。
前方と、その左右横、上、前後、左右…
他にも色んな箇所が映っている。
ただ、俺達の席からは見えない。
探索士と通信士からは見える。
俺達より1段高い場所が席だからな。
彼らは、戦車の目であり、耳である。
だから、当然と言えるのかも…
そして、俺達の前には、専用のモニターが。
此方もマルチモニター。
任意で画像の切り替え可能。
しかも、被ったヘルメットから繋がったコードにて、思考リンクしている。
見たい画像がリアルタイムで映し出される訳だ。
俺が席へ着くと、キャル操縦士殿が操作をレクチャーしてくれる。
イグニッションボタンを押下。
エンジンが起動する。
化学燃料にて稼働するエンジンが動く振動が響く。
龍結晶を使用したタイプだと高過ぎて運用にそぐわないらしい。
なので、化学燃料式エンジンなのだとか。
エンジンが起動したので、アクセルを優しく踏む。
オートマでは無くミッション。
クラッチをジワリ。
優しく…ローからセコへぶち込む。
加速は充分、サードへ。
そこから、トップへと移行させ、クルージングスピードへ。
しばらくは、ナビに従い走らせる。
なぁ~んだ。
簡単じゃん。
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