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しばらくナビに従い走らせる。
前方に、別の戦車。
軽くかわして進む…
ぬっ!
抜き返して来やがった。
………
ふぅ~ん…
軽く、アクセルを踏み込む。
再び抜く。
するとだ!
またまた、追い抜いて来やがった!
ピキッ!
俺、額に青筋…
やったんよ、たーけがぁっ!
何人たりとも、オラの前を走らせねーだっ!
アクセル全開!
おお、曲がり道ねっ!
おらっ!
ドリフトじゃいっ!
戦車内部は安定。
慣性を中和する龍導機でも、仕込んでんのかねぇ。
トップスピードからドリフト。
グリップと同時に加速。
次のカーブ。
再び、ドリフト走行。
後続戦車を引き離す。
ふん。
どんなもんだっ!
その後、軽くステアリング。
「な、なぁ…
リュシュ君。
落ち着いたかい?」
キャル操縦士殿が話掛けてくれていたようだな。
つい、我を忘れて、熱くなってしまったぜっ!
「戦車乗りは、気が荒い者が多いんだよ。
あまり、ムキになって相手をだねぇ…」
キャル操縦士殿が、そんな事を告げるが…
「ぶぁかもぉ~んっ!
売られた喧嘩をスルーしてどーするっ!
お飯事している幼児じゃあるまい。
我らは兵士。
無用な争いは避けねばならぬが…
売られた喧嘩まで避けてどーするっ!」
キャリヌ曹長が怒鳴る。
なぁ~んか、俺。
この人とは、波長が合いそうだわw
「しかし…
この戦車をドリフトでブン回すとは…」
あっ、でも、ヤッパ怒られる?
「気に入ったっ!
なかなか豪気なヤツ!
キャルは腕は確かだが、思いっきりが足りん!
リュシュだったか…
よし、やれ!
ブン回して良しっ!」
「ちょ!
曹長殿っ!」
慌てるキャル操縦士殿。
許可は出た…
では…行くぜっ!
何人たりともぉっ、オラのっ、前をっ、走らせねぇ~だぁぁぁっ!
フルスロットルでつ。
カーブは全てドリフト。
全速で駆け抜ける戦車。
アッと言う間に演習場。
楽しかったぜっ!
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