流転3

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一瞬、車内沈黙。 沈黙が痛いっす。 照れますなぁ。 えっ、変? 何が? 「呆れたヤツだのう…」 何やら呆れられちゃいました。 酷す。 「しかし…  これをのぅ。  アヤツも、くくっ  さぞ…  ぷっ…  ぶぁはははぁ!」 いきなり、なんぞっ! 「グレッグのヤツの顔…  想像したら…  くくっ。  笑いが止まらんわいっ!」 そう告げて、大爆笑! 車内のメンバー… 互いに見合わせて… 車内に笑いの花が咲きました、まる 「ひーひっ。  あーっ、久し振りに、こんなに笑ったよ。  君って、面白いヤツだね。  けど…キャリヌ曹長。  何処へ足を向けます?」 キャル操縦士殿が尋ねる。 あ、既に席は替わってんよ。 いやぁ、流石はプロ。 運転がブレない。 安定した走りですなぁ。 これで叱り飛ばされるんっすか… 要求が高いねぇ。 まぁ、キャル操縦士が、それだけのポテンシャルを秘めてるんだろーけどさ。 「う~む。  リュシュの話では、的になるような残骸はあるまい。  さて…  んっ?」 俺さぁ、席替わってから、まだ座ってなかったんさ。 だから、キャリヌ曹長の顔も見えた訳。 したらさぁ。 悪戯小僧のような笑みを…ニヤリとな。 あっ、なんか親近感。 「後方から、鴨が葱背負って遣って来おったわい」 なんの事? 見ると、キャル操縦士や他の2人もニヤニヤ。 思わず、砲術士席のモニターで確認。 あっ… さっき置き去りにした戦車達が、猛スピードで遣って来る。 「おい、ザンナ!  模擬弾は、装填してあるのだろうな」 キャリヌ曹長は、予備席に座る男へ尋ねる。 「パターンCセットにて装弾しておりますよ。  現在は実弾モードなので、切り替え下さい」 どうやら、彼が砲術士のようだ。 席取っちゃって… 悪いね、悪いねぇ~
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