流転3

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お互いに射程内。 だが、あちらからも、砲撃は、無い! 流石だ。 疾走し、位置を有利にしようと移動する戦車。 荒れ地で、窪みや大きめの石くれ… 走りが安定しない場所での射程内。 アテには、ならん。 己が感じ信ずる射程… そこが…ベストっ! そう、此処だぁぁぁっ! ッドォォゥッ! くっ! 車体を後退させただとぉっ! あちら側からの砲撃も、かわしている。 スレスレ。 いや、掠ったか!? 此方も、キャル操縦士殿の腕で避けたようなもの。 アチラの操縦士と砲撃士… やるなっ! クソッ、負けたくねぇっ! だが、此方の方が図体がデカい。 つまり、的がデカい訳だ。 近距離になればなる程、此方が不利になる。 チッ。 少し、いや、大分狡いが… リストバンドを…外す。 ドス、ドスっ! 重い音を立て、床に落ちるリストバンド。 龍力を放出し、視力と反射速度の向上を図る。 敵の細かな動きが分かる。 相手の動く先へ…撃つ! ドゥ、ドドドォッ! 続け様に放たれる砲弾! 敵からの砲撃も掠ったり、装甲にて弾く。 だが、着実に被弾に向かっていた。 だが… 終わり。 「4号車!  全弾被弾!  沈黙!  完全停止!  大破判定、出ましたぁっ!」 俺は、床に落ちたリストバンドを拾い装着。 なんか…嬉しくねぇ。 ヤッパ、負けても良いから、外さなけりゃ良かったぜっ! 一応、キャタピラがやられた7号車。 降伏宣告したので、此方側の完全勝利。 最後の4号車… マジ、強かったぜ。 模擬戦が終了したので、基地へ帰投。 帰りしなに、実弾を一発づつ撃たせて貰った。 勝利のご褒美だとさ。 的は、小高い丘。 龍力圧弾の方は… ドッゴォォゥッ! てな。 反動が、なかなかw そして、龍結晶カートリッジの方だが… 反動は、無いに等しい。 だが… 丘が消えやがんの。 こいつぁ… 恐ろしいやね。
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