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基地に帰投すると、昼を回っていた。
腹減ったぜ。
格納庫へ駐機させる、キャル操縦士殿。
車庫入れも鮮やか。
俺、車庫入れ苦手なんだわ。
したら、キャル操縦士殿が言う訳よ。
「車庫入れは、一度に車を入れる必要は無いからね。
理想は2回かな。
お尻を中側まで入れたら切り返す訳。
入れてる最中だから、前を横切る車両も出ないでしょ。
一度入れてしまったら、前を横切る車両が現れたりしてね。
それで焦る人も居る訳さ」
そんな事を告げる、キャル操縦士。
俺がボソリと、「車庫入れかぁ…苦手なんだよね」ったのが聞こえたみたい。
アドバイス…アザス!
駐機して外へ。
いくら広めの車内でも密閉空間。
外に出た開放感は、半端ない。
んっ~っと、伸び。
気持ち良いねぇ。
ただ、青筋浮かせた軍曹殿が、居なけりゃな。
しかし…何で機嫌が悪いんだ?
軍曹殿?
「キャリヌ曹長殿!」
あ~っ、ウッセイなぁ。
いきなり、怒鳴るしぃ。
「何やら、リュシュに操縦させたり、砲を撃たせたとか?
儂は、{搭乗させて下され}とは申しました。
ですが、模擬戦までやらせるのは…
ちと、遣り過ぎでは?」
怒ってる、怒ってるぅ~
キャァー、こ・わ・い(棒読み)
「グレッグ」
「何ですかな?」
曹長、ニヤリ。
「上長からの直命ならばいざしらずだ。
戦車内では車長が法。
厳然たる事実じゃ。
ぬしに苦情を言われる謂われはないが…
如何じゃな?
んっ?」
軍曹、絶句。
ふぅ、役者が違うってな。
ホーント、爺ちゃんみてぇ。
軍曹たん、轟沈。
だけど…
ガプヌート曹長、参上!
また、面倒そうな、よ・か・ん☆
俺、行って良いっすかね?
腹、減ったんすが…
ダメかなぁ?
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