流転3

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「シュパング人だったでありますかっ!」 あれっ? この黒目黒髪見たら分かる… ああ… 見れませんね。 はい。 現在は、パイロットスーツを纏っている状態。 髪も素顔も見えません。 そうねぇ。 子供向けの特撮物。 宇宙刑事ナンチャラってヤツ。 あんな姿なんさ、今ね。 そんな姿の俺を見て、俺がシュパング人だと特定… エスパーかって~のっ。 そら、分からんわなぁ~ 「そいや、会った時からパイロットスーツだったけか?」 頷く、ルッファラント君。 「そっかぁ~  そら、分からんわな。  俺はシュパングから夏休みを利用して、観光に来てんだわぁ。  ロンザさんに誘われて、ツアーに参加したんだけどさ。  何故か上級曹長にされちゃってさ。  なんでだろ~ねぇ」 ほ~んと、なんかしたか、俺? 「そ、そうだったんですか…  しかし…  シュパングとは、羨ましいです。  僕は数回しか、シュパング産のプラモデルを作った事が無くて…  高いし、手に入り難いんですよね、シュパング産のプラモデルって…」 ……… ……… ……… っしゃっ! タメ口ゲッツ! 純粋だねぇ、ルッファラント君♪ まぁ、モデラーに悪いヤツは居ないよ。 きっとね。 「でさ」 「はぁ」 「俺、今日でツアー終了な訳よ」 「そうなんですか?」 俺が何を言いたいのか理解できず、戸惑うルッファラント君。 うぃの、うぃのぅ~ 「でっさぁ。  コッチのプラモデルが見たいなぁ~っと。  後、此方のモデラーとも親しくなりたいんだけど」 そう告げてから、黙る俺。 「は、はぁ…  それって…  !  僕の事ですかぁ~っ!」 うん、君以外に誰が居る? 「非番って何時さぁ」 構わず告げる、俺。 プチパニックのルッファラント君。 小動物みてぇw 「あわわわっ!  え、僕!?  非番?  非番は確か明日?  確か…  行き着けのプラモデル屋の爺さんから、頼んでいた[名城、白鷺城]が入荷したって…  ハッ!」 色々と情報、乙。 「ほんじゃぁ、明日は案内、ヨロ」 告げると… ガックリと肩を落とす、ルッファラント君。 明日が楽しみだなぁ~ ルン♪
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