流転3

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「では、そろそろフォボスに搭乗しようかね」 ルンルン気分で告げる、俺。 ルッファラント君、肩をガックリ落として、元気無い。 ど~ったの? そんな彼に連れられて、やって来ました、フォボスの前。 この機種…知らねぇなぁ… まぁ、墜落しても、パイロットスーツを纏った俺。 龍覇術も使えるから、無傷で生還する自信はある。 気楽に搭乗。 そんな俺を見て、熟練の飛行士とでも思ったんだろうな。 安心して俺を機乗させる、ルッファラント君。 甘いよ、甘いよぉ~ 俺、ズブのド素人だかんね。 ただ… 計器類や操作方法。 実は、ある程度は解る。 何故か? プラモデルってぇのは奥が深くてでな。 リアリティを追求すると、見えない場所にも拘りがな。 コックピットなんてぇのは、腕の見せ場な訳よ。 資料集めて、色々と作ったさ、そりゃあね。 その為か…知識だけはあるが、実践経験なんてぇのは皆無。 いや、リジェクターは操縦したか… だから説明は、普通に分かる訳さ、コレが… 「後…  ご存知でしょうが、制御装置のOFFスイッチ。  コレだけは押さないで下さい。  OFFにすると、墜落時に制御されません。  地面に叩き付けられますよ」 そうかぁ… それは…良い事を聞いたなぁ~ 俺、ニンマリ。 まぁ、顔は見えないだろうがな。 制御装置…邪魔だったんだよねぇ。 急降下したくても、途中で制御が掛かって出来なかったりさぁ。 それがOFFにすれば、可能になる訳。 漲ってぇ~、参りぃ~、ましたぁ~! 説明を聞き終え、ルッファラント君が離れる。 イグニッションボタン、ONよ、ON! バーナー系も暖機れす。 浮遊機能を起動させ、機体を宙に浮かせる。 風を龍力制御させ、フォボスを進める。 格納庫を出る間に、制御装置を密かにOFF。 うん、バレてない、バレてない。 イシシシシッ。 格納庫を出たら上空へ。 これで… 何人たりともぉっ! オラを止める事はぁ! できねぇ~だぁぁぁっ! キラッとな☆
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