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「では、そろそろフォボスに搭乗しようかね」
ルンルン気分で告げる、俺。
ルッファラント君、肩をガックリ落として、元気無い。
ど~ったの?
そんな彼に連れられて、やって来ました、フォボスの前。
この機種…知らねぇなぁ…
まぁ、墜落しても、パイロットスーツを纏った俺。
龍覇術も使えるから、無傷で生還する自信はある。
気楽に搭乗。
そんな俺を見て、熟練の飛行士とでも思ったんだろうな。
安心して俺を機乗させる、ルッファラント君。
甘いよ、甘いよぉ~
俺、ズブのド素人だかんね。
ただ…
計器類や操作方法。
実は、ある程度は解る。
何故か?
プラモデルってぇのは奥が深くてでな。
リアリティを追求すると、見えない場所にも拘りがな。
コックピットなんてぇのは、腕の見せ場な訳よ。
資料集めて、色々と作ったさ、そりゃあね。
その為か…知識だけはあるが、実践経験なんてぇのは皆無。
いや、リジェクターは操縦したか…
だから説明は、普通に分かる訳さ、コレが…
「後…
ご存知でしょうが、制御装置のOFFスイッチ。
コレだけは押さないで下さい。
OFFにすると、墜落時に制御されません。
地面に叩き付けられますよ」
そうかぁ…
それは…良い事を聞いたなぁ~
俺、ニンマリ。
まぁ、顔は見えないだろうがな。
制御装置…邪魔だったんだよねぇ。
急降下したくても、途中で制御が掛かって出来なかったりさぁ。
それがOFFにすれば、可能になる訳。
漲ってぇ~、参りぃ~、ましたぁ~!
説明を聞き終え、ルッファラント君が離れる。
イグニッションボタン、ONよ、ON!
バーナー系も暖機れす。
浮遊機能を起動させ、機体を宙に浮かせる。
風を龍力制御させ、フォボスを進める。
格納庫を出る間に、制御装置を密かにOFF。
うん、バレてない、バレてない。
イシシシシッ。
格納庫を出たら上空へ。
これで…
何人たりともぉっ!
オラを止める事はぁ!
できねぇ~だぁぁぁっ!
キラッとな☆
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