流転3

74/102

4023人が本棚に入れています
本棚に追加
/755ページ
流石に今のは、ちと、ヤバかったかなっ。 反省、反省。 無茶は若者の特権です。 えっ!? 無茶じゃなくて無茶苦茶? そんな事ないよぉ~っだ。 ちゃんと、ルートを把握しての突入だもんよ。 まぁ、岩氷柱の落下は、想定外だったけどさ。 それって、仕方なくねっ。 まぁ、色々と楽しんだ事だしぃ~っ。 基地へ帰るべさ。 そう思い、俺、飛行。 ま、飛んどるのは、フォボスだけどさ。 んっ? 基地方向から飛行物体。 これが本当の未確認ひこ… 『リュシュ!  こん、バカたれがぁっ!!』 うあひゃっ!! 思わず操縦をミス仕掛けたぜっ! 危なっ! 今のは軍曹かなぁ~ 何を怒ってんだろね。 「いきなり怒鳴らんで下さいやっ!  操縦、ミスり掛けたじゃ、ありませんかっ!」 苦情よ、苦情、俺、苦情。 怒鳴られて、操縦ミスり、墜落死。 笑えん! 『お、おぅ。  そりゃ、悪か…』 『誤魔化されとるぞ。  グレッグ』 ぬっ、誰だ、要らぬ事を… しかも… 見透かされた、だとぉ~ やるなっ! 『うっ。  うむ。  リュシュよ』 「はいな」 『キサマ。  何故、無線を切っておる?』 あらっ☆ 忘れてたわっ♪ 「いや。  何となく?」 『嘘を吐くなよ、若造。  どうせ、止められるのを防ぐ為であろうが』 あら、やだ、出来るわ、この人。 一体、何者なんだろ~ねぇ。 『儂が良くやる手だ。  似た様な事をしよってからに』 アンタもかよっ! 『はぁぁぁぁっ…  もぅ、良いわ。  帰投するぞ』 軍曹…諦め早いのね。 何かを悟ったのかしらね。 ルン♪ 『いや、グレッグ。  ちと、待て』 『はぁ』 『なかなかに、面白き若造よ。  小僧』 小僧扱いですか… 酷す! 『もうちと、遊んで行かんか?』 はい? 何を? っか、さぁ…誰? 『ディラン大尉!  何をお考えでっ!』 軍曹の声が裏返る。 ホーント。 一体、何を考えてるんだろーねぇ。
/755ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4023人が本棚に入れています
本棚に追加