流転3

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くっ。 『チッ』 「くぬぅ」 背に張り付きやがった! ならば… 前方へ圧縮空気層。 それにて、空中ジャンプよ、ジャンプ! 『なっ!』 シンさん、下、通過ってね。 へへぇん。 次は、俺が張り付く… なっ! 霞落としだとおっ! また、後ろかっ! だが、落ち込むような落下と降下では、速度が違う! なので、十分な距離が、開く! 良し、スピンターンだっ! 『しかし…』 んっ? これは…軍曹…の…こ、え、か? 良し! スピンターン成功! 真っ向…勝負っ! 『美しい物だな。  まるでワルツを踊っておる様だわい』 『「ブッ!」』 吹き出す、俺とシンさん! うわぁっと! ニアミスぅ! 『「軍曹ぅ!」』 シンさんと、同時に叫ぶ、俺! 殺す気かっ! しかし… あのゴッツい顔で、いきなり何言うねんなっ! 思わず、操作ミスしちまったぜっ! あのシンさんも操作ミス。 これは、もぅ、未熟とかのレベルじゃねぇぞ。 ホーント。 何すんねんな。 『がはははっ』 んっ? これは…大尉? 『この勝負、グレッグの勝ちだな』 なんでやねん!? 『……… ……… ………  もう、いいや。  気が萎えた…』 疲れた様に告げるシンさん。 そりゃそうだ。 アレだけの緊張の糸をブッた切られたんだぜ。 もう一度、同じテンションってよぉ~ そら、無理だべや。 っか、さぁ… 軍曹… どんな顔で、あのセリフ…吐いたんだ? 「に、似合わねー」 思わずな。 『くっ、くくく』 シンさん… アンタも… 『ギャハハハハッ』 『あーははははっ。  やだ、もぅ』 『くくくっ!  受け狙いで決着って…  グレッグ軍曹のイメージが…  ギャハハハハッ』 あ~っと、他のパイロットさん…達、だね。 リーラ伍長や、ゾイト少将、ミュジャル大将、サミエリ副首相やスタッフ達まで、大爆笑。 いやぁ~、グレッグ軍曹… 良い仕事、してますなぁ~
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