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『そう、憮然とした顔をするで無いわ』
ディラン大尉が、含み笑いで告げる。
軍曹さぁ…
何が不満な訳?
『帰投だ、帰投!』
いきなり断言ですか、そうですか。
『ふぅ。
機嫌を直さんか。
今晩、飲みに付き合ってやる。
トトリアさんには、俺から許可を貰ってやるから…』
うっわぁ。
横に不機嫌な軍曹乗せてのフライト。
俺ならイヤだね…
……… ……… ………
んっ?
今、大尉が告げたトトリアさんって…誰?
「なぁ、ディラン大尉」
『なんだ?』
「今の、トトリアさんって…
誰?」
素朴な疑問ね。
『ああ、グレッグの嫁さんだぞ』
はぁっ?
マジでっ!?
『「グレッグ軍曹って、結婚してたんですかっ!」』
ハモる事、多数♪
そら、みんな思う事は、同じってな。
『ああ、美人だぞ。
グレッグは、愛妻家であり、恐妻家でな…』
『大尉!
プライベートな話は、です、なっ!』
声…恐いよ、軍曹…
引き際、だな。
『がははははっ!
まぁなんだ。
今晩は俺が奢るで、機嫌直せや』
告げると…
『「ゴチになりま~す!」』
『キサマらには、告げとらんわっ!』
いや、ついね。
そんなんしながら基地へ。
着陸して、格納庫だな。
内部には整備班が待機中。
俺は降りると…
「ちょっと、済まんが…
ペンキ持って来て」
整備員の1人へ頼む。
「はぁ。
ペンキですか?」
「ああ、ペンキね」
すると、班長なのだろう。
厳ついオッサンが、整備員へ告げる。
「客人の所望だ。
持って来い!」
すんげぇ、迫力。
「分かりましたぁっ!」
ダッシュで移動する整備員。
済まんね。
ペンキを受け取ったので…
アチコチへ、×マークね。
「何をしとるのだ!」
ギロリと班長。
俺は、シレッと告げる。
「この機体で、強度不十分な箇所ね。
龍覇結界で補強しなかったら、空中分解だったぜ、これ。
まぁ、俺が無茶したからなんだが…
後、エンジンの出力を落とすか、機体の強度を上げるべきだよ、うん」
そんなん、告げてみました。
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