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普通のフライトなら、問題ないだろうさ。
けど…
悲しいけど、戦闘艇なのよね、コレ。
戦闘飛行中、無茶なブン回しなんてぇのは、ザラにあるだろう。
今日、シンさんは俺の真似をして飛行した。
だけど、この機体では、絶対にやらないだろうさ。
性能の為に強度を犠牲にしたとか?
なら…
開発者は、阿呆だ、阿呆。
こんな脆い戦闘艇、誰が乗るんやねんなっ!
素人が、お遊戯で乗るなら…
ああ、俺…素人か…
しかも、お遊戯。
な~る。
最適やん。
俺が無茶、チョピット、チョビットだけ…無茶しただけだけどな。
「成る程、それが君の見解かね?」
はい?
どなた?
「ああ、ドクトル。
これは、ツアー客が告げた事でですね」
班長が、驚いて告げる。
「君は黙ってなさい。
彼はシュパングの大学生。
しかも、工学部らしい。
操縦の腕も、あのシン・カザマ中尉と引き分ける腕とか…
君に、それだけの知識と腕があるのかね?」
!?
俺の、個人情報ぉぉぉっ!
「何処から、工学部って!」
慌てる、俺。
「何を慌てているのかは、知らぬが…
嵩鮮教授は友人でね。
龍秀・矢鷹と言う学生が訪ねたら、よろしくとな」
ああ、この人が…
「アナタが、ソルボンヌ大学のミルター教授ですか。
シュランプに着いたら、一度訪ねる様、嵩鮮教授から言われてましたが…
この機は教授が?」
まさかね。
「基本構造とエンジンについては、多少な。
だが、私のメインプロジェクトは此方では無い。
しかしだ。
完成したと聞いては、放っておく訳にも行くまいて」
そう告げる、ミルター教授。
ま、嵩鮮教授の友人つう位だ。
出来る人なんだろうな。
「ふむ。
落第ものだな、コレは。
何を造らせておるのやら」
呆れてる。
「しかし、流石は嵩鮮教授の学徒だけある。
この指摘箇所を適切に補強し、エンジンの出力を抑えれば、有用な働きをするであろうな。
まぁ私は、ジョルド開発がメイン。
飛空艇になどには、興味無いがな」
ああ、ジョルドが専門なのね。
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