流転3

82/102
前へ
/755ページ
次へ
「あのですね。  私はツアー客扱いなので、そろそろ行きたいんですが…」 あまり待たせると、また軍曹が真っ赤になって怒りだすからな。 流石に軍曹の血圧が心配になってきたぜっ。 そんな事を思いながら、その場を離れる。 教授が顎に手を当て思案。 それは良いんだが… 俺を舐めるように見ながらってぇのは、頂け無い。 イヤな予感しか、しないんですが… 教授達と別れて、パイロットスーツのハンガーへ。 しかし、このアタックスーツとパイロットスーツを纏えたのは、有り難かった。 凄い収穫がな。 纏った時から解ってはいたんだが… 龍覇術が扱い易いんだよな。 更にさぁ… 飛空艇を扱う為か… パイロットスーツは龍力の流れが、更に把握し易いんだわぁ。 何が言いたいかと言うと… 龍導機の絡繰りが、解っちゃいました。 えへっ☆ なので、対ショックスーツの懐に入れている、翻訳機の絡繰り、パイロットスーツの絡繰りを、全て把握です。 それを、龍力制御で龍覇紋を身に刻み込んだって訳。 まぁ、ホクロ程度の小さな紋だけどな。 翻訳機の方の絡繰りを理解したら… 文字の翻訳にも成功! ただ、この儘では書けないんだが… 文字も言葉も、添え字や副音の様に、元の言葉を残して解る訳。 お分かり? つまり… 強制、言語学習状態なんだよなぁ~ 習得したら、シュパング解説が消える感じ。 鬱陶しい事、この上無い。 けど、勉強になるしさ… クソ、絶対に龍覇紋を改良してやるっ! そんな事を思いながら、やって来ましたパイロットスーツハンガーへ。 背中がパックリ、パックリ、パックリよ。 蝉の抜け殻ごとく、開いたそこから頭を抜く。 次に肩で腕をズルリとね。 両脇のバーを掴んで、下半身を抜き取り脱出。 パイロットスーツを整備員に任せて移動だな。 しかし…一体感は認めるけどさぁ。 あの脱着方法は、どうにかならんのかね。 ロッカーへ辿り着き、対ショックスーツを脱ぐ。 13番ロッカー…アバよっ! 下着と軍服、抑制具を持ってシャワールームへ。 汗を流す一時… 至福だねぇ。 着替えて、着替えてっと… さて… 青筋軍曹の元へ、参りますかね。
/755ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4023人が本棚に入れています
本棚に追加