流転3

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情勢的にも、最早逃げ場無し…か… しかも、逃げられないように、周りをガッシリ固められた感じだな… さっきの鉱床の話しだが… 一見良さそうに思える。 だが… 目録に見え易く記載があったのだがな… シュランプ在住者のみ、権利を有するの一文。 シュランプ国籍は、この前提って訳。 俺は文字が読めない事となっている。 現に、先程まで読めなかった訳だが… その読めない筈の俺へ、文字でアピール… ナメてんなぁ。 まぁ、棚ぼたみたいな物だ。 最悪、龍覇術を使って、深山で隠者決め込んでも生きて行けるかんな、俺は。 さて… これで、終わりかな… 『そうそう、龍秀。  総試君が、ソルボンヌ大学へ留学するそうだから、アンタちゃんと面倒みるのよ』 はぁぁぁぁっ!? なんで、アイツまで来んだよっ! 「うむ。  嵩鮮教授に話したら、一緒に来る事になった学生かね」 1人納得のミルター教授。 アンタのせいかっ! ハハッ。 従兄弟の総試まで、来やがるか… まぁ、猛の兄貴は道場の跡取り。 流石に来んだろうな。 『い~なぁ~  私も来年、行こうかしら』 そう桔梗。 「ダメだっ!」 『なんでよぉ~』 拗ねても兄ちゃんは許しません! 「おまえの学力なら、シュパングで学ぶ方がタメになる。  それに、龍覇術も中途半端だな。  そもそも、爺ちゃんが許さんと思うぞ」 告げると、シュンとする、桔梗と桜。 えっ! なんで桜もかって? 似たようなもんだもん、あの2人はさ。 「さて、最後に、花束贈呈じゃな」 そう言う、大将爺さん。 花束持った女の子が来るな。 「お久しぶりですね」 そう言いながら、花束を渡すマリエルちゃん。 あや、本当に、数日振りね。 「私もソルボンヌ大学へ入学が決まっているんですよ。  ミルター教授のチームへの参加も決まっていますの。  よろしくお願いしますわね、先輩」 そんな事を告げる、マリエルちゃん。 マジでぇ~
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