流転3

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これが、結構な数、用意されている。 他には、パイ生地でフルーツとクリームを挟んだヤツ。 挟まずに、上に乗せたヤツとかな。 小さめの器へは、フルーツが入ったゼリー。 後は、チョコレートケースとチーズケーキか… 取り敢えず、全種類制覇だな。 うん、旨し! 「リュシュ…  おまえさぁ…  本当に食うなぁ」 呆れるシンさん。 コーヒーも旨いっす。 「いや。  今回のツアーからなんすよね。  それまでは、シンさんと同じ位しか、食ってなかったんすがねぇ」 ホーント、どーたんだろ、俺? しかし… 「このコーヒー、旨いっすねぇ」 ここんところ、紅茶ばかりだった事もある。 だけど、なんつーの。 「コクと深み、自然な微かな甘味に酸味と苦味…  なんか、味が濃厚なんですよねぇ。  凄いっすよ。  この珈琲」 うん、コーヒーではなく、あえて、珈琲ね。 まさに、ザッ・大人の味ってな。 「ほお~っ。  この味が分かるのか?  意外と、お子ちゃまじゃない所もあるんだな」 ひどっ! 「シンさん…  そりゃ無いっすよ」 「ハハッ。  スマン、スマン。  このコーヒー豆は、この国の南部でハウス栽培された品でな。  複数種類を掛け合わせて作った、コーヒーの木から収穫するらしい。  焙煎は、おやじさんがな。  甘味を引き出し留めるロースト…  難しいらしいな。  このコーヒーを飲みに、遠方から来る者も居るようだぞ」 マジでかっ… しかし… 色々と凄い店だなぁ。 また来よう。 俺達は勘定を支払って、店を出る。 シンさんと俺の後ろには、ガードナー。 金の話をした時、剣呑な目を向けたヤツらも居た。 だが、ガードナーを見て、悔しそうに… 更にシンさんが、俺が格闘技教官達を手玉にとった話で青ざめてやがった… アイツら… 絶対に、前科があるよな。 まぁ気付いた女将さんが、何処かへ電話していた。 おそらくは、警察だろうな。 店を出たら、警察の車がな。 ご愁傷様ですなぁ。
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