流転2

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俺の腕を取る、お姉さま。 腕組みは、決定なんですね。 分かりますw 最早、睨んで来ないし、敵意も向けない。 諦めたか… 黄昏る者。 脱力する者。 半泣き、ボーゼン自失、絶望する… バラエティー豊富だなぁ、おい。 中には、指を咥えて羨ましいそうに見るヤツも… ってか、さぁ。 本当に、指を咥えて羨ましそうに見るヤツなんて…初めて見たわっ! そんなヤツらを置き去りにして、ご機嫌なお姉さまと移動。 無論…腕組みでな。 最早、野郎共なんぞ意識外。 俺の全神経は、お姉さまとの接触地点に集中。 そりゃ、俺、お・と・こ・の・こっ! 膨らみには、敏感、敏感、過敏っす! っか! ワザと当ててません? お姉さま。 いや、自意識過剰だろっ、俺っ! 「ふふっ。  照れてるわっ…  かーいっ」 ぽそりと、何か告げる、お姉さま。 いや、聞き間違いだよね、そうだよね。 ……… ……… ……… 漲ってぇ~、参り、ましたぁぁぁっ! ルンルン気分で、俺、移動。 っか、どういうルート通ったか… 覚えてねえよ、俺… ヤバくねぇ? 気付いたら、豪勢なレストランの前。 あれっ? 転移? 「あれ?  何時の間に、レストラン前?」 何、これ… マジ、怖い。 「あれ?  一緒に歩いて来たわよ?  ………  はっ、はぁ~ん…  ウブなのね」 うっわぁ~ 輝く笑顔で、俺を見るお姉さま。 んっ? なんか… 不当な事を言われたような… き、気のせいだよなっ。 なっ。 お姉さまが、そんな事…言うワキャねぇっ! 空耳だ、空耳っ! 「さぁ、リュシュ君!  入るわよっ!  基地指令官のニュージャ大佐がお待ちよっ!  くれぐれも、粗相が無いようにね」 うっわぁ~ 緊張するんですがっ!
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