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「あら?
軍の仕事は、何も戦場へ出る事だけではないのよ。
兵器研究の研究員などもあるのだけど…
非戦闘員でも、候補には入らないのかしら?」
そんなん言われる。
軍、軍ねぇ…
間違っても、爺ちゃんにだけは知られないようにせねば…
曰く。
{龍覇術は所詮、人殺しの技。
戦場で役に立たねば意味は無いと知れ。
戦が絶えて久しい世じゃが…
心には、何時も戦場たれ}
なんぞ、宣ってくれる祖父だ。
知られたら戦闘員として軍へ、叩き込まれる事だろう。
しかし…爺ちゃんかぁ…
あの頑固爺には、色々と思い出がある。
アレは6歳の時だったか…
玖籐流の心得を説かれたんだが…
{己を律し、他を治め、森羅を操し、界を制さん。
この意味が解るか、龍秀よ}
ってな。
だからさ、自信満々に答えたさ。
{王道を説いたモノなんだろ?
カッケェー}
ってな。
したらさ、拳骨だよ、拳骨!
あん爺の拳骨は、半端無く痛い。
もうな、目から星…いや、火花だな。
{バッカモォォォン!
なんで、そーなるのじゃっ}
ってな。
だから俺、言った訳よ。
{[己を律し]って事は、[自分を厳しく保て]って事だろ?}
頷く祖父。
合ってんじゃん。
そんなん思った訳。
続けて言ったね、俺はさ。
{[他を治め]ったらさ、[民を導き治める]ことで、[森羅を操し]は[治水事業]の事だよな。
そして、最後の[界を制さん]ってのは、世界を制覇する事じゃん。
覇王道?
カッケェー}
でっ…また、拳骨。
ひでぇっす。
{バッカモォォォン!
[他を治め]とは、自分以外を認識内に知覚する事。
[森羅を操し]とは、龍気にて自然をも操る事じゃ。
そして[界を制さん]とは、戦いの空間、所謂、場を制す事。
玖籐流の基本極意じゃ!
良く覚えておれっ!}
ってな。
っかさぁ…
6歳の子供に、無茶言うなっ!
そんな爺なんだよ…
絶対に、知られたら不味いよな、これ。
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