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「俺…いや、私は学生の身ですし、まだ就職とかは考えてませんので…」
嘘だ。
この就職難の世の中…
大学出ていても、就職出来るなんて分からない。
シュパングでは、社会問題にまで発展しているからな。
何せ、単純労働者は、ゴーレムでこと足りる。
いや、文句は言わない、維持費は安い、ルーチン作業ならミスはしない。
良い事尽くめ。
それを止めて人を雇うなどあり得んだろう。
人の判断がいる場所…
此方もAIが発展した昨今、大概な場所はAI搭載の機械やゴーレムが管理しているからな。
だから、クリエイティブなシーンとか、人と人が接する場しか働き場所が無い訳よ。
こうなるとだ。
クリエーター以外はサービス業となる訳で…
需要は少ないんだわぁ。
そんな世の中で就職斡旋。
本来なら飛び付きたい所だが…
軍隊はなぁ~
「あら?
お話しとして訊いただけなのよ。
そんなに悩まなくても、大丈夫よ」
可笑しそうに、コロコロ笑って仰る。
ですよねぇ。
でぇっ。
んっまいデザートを、紅茶で頂いてお開きっす。
いゃあ、堪能、堪能。
料理、お酒、雰囲気…
それに、別嬪さん2人との和やかな会食。
別世界でした。
ある意味、新世界?
さて…
堪能したし…
「ロンザ少尉」
「あら、何かしら」
首をコテン。
クッ、萌えるぜっ!
じゃなくて!
「私物を取り出したいから、ロッカーへ行きたいんすが…」
アソコへ行くには、検閲を受けなければならない。
なので、少尉か軍曹の立ち会いがな。
「あら、良いわよ」
そう告げて、連れて行って下さる、お姉さま。
流石!
お優しいっす!
そして、ロッカー室。
俺以外に姿無し。
リストバンドを外して結界を展開。
そして、亜空間から取り出しましたるはシュパング酒。
そう、気の毒兵士達への差し入れである。
それを下げて、ロッカー室より外へ。
さて、行きますかね。
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