流転2

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「俺…いや、私は学生の身ですし、まだ就職とかは考えてませんので…」 嘘だ。 この就職難の世の中… 大学出ていても、就職出来るなんて分からない。 シュパングでは、社会問題にまで発展しているからな。 何せ、単純労働者は、ゴーレムでこと足りる。 いや、文句は言わない、維持費は安い、ルーチン作業ならミスはしない。 良い事尽くめ。 それを止めて人を雇うなどあり得んだろう。 人の判断がいる場所… 此方もAIが発展した昨今、大概な場所はAI搭載の機械やゴーレムが管理しているからな。 だから、クリエイティブなシーンとか、人と人が接する場しか働き場所が無い訳よ。 こうなるとだ。 クリエーター以外はサービス業となる訳で… 需要は少ないんだわぁ。 そんな世の中で就職斡旋。 本来なら飛び付きたい所だが… 軍隊はなぁ~ 「あら?  お話しとして訊いただけなのよ。  そんなに悩まなくても、大丈夫よ」 可笑しそうに、コロコロ笑って仰る。 ですよねぇ。 でぇっ。 んっまいデザートを、紅茶で頂いてお開きっす。 いゃあ、堪能、堪能。 料理、お酒、雰囲気… それに、別嬪さん2人との和やかな会食。 別世界でした。 ある意味、新世界? さて… 堪能したし… 「ロンザ少尉」 「あら、何かしら」 首をコテン。 クッ、萌えるぜっ! じゃなくて! 「私物を取り出したいから、ロッカーへ行きたいんすが…」 アソコへ行くには、検閲を受けなければならない。 なので、少尉か軍曹の立ち会いがな。 「あら、良いわよ」 そう告げて、連れて行って下さる、お姉さま。 流石! お優しいっす! そして、ロッカー室。 俺以外に姿無し。 リストバンドを外して結界を展開。 そして、亜空間から取り出しましたるはシュパング酒。 そう、気の毒兵士達への差し入れである。 それを下げて、ロッカー室より外へ。 さて、行きますかね。
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