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取り出したのは、3本のシュパング酒。
えっ、ケチだってか?
いやいやいや。
だって、仕方ねーべさ。
だってよぉ。
何処に持ってたっう事になるっしょ。
キャリーバック、っうーてもさぁ。
入れる容量は限られる訳よ。
そう考えるとな。
取り出した酒瓶は、カバンから折り畳み式のカバンを取り出して、それに入れている。
まぁ、飲み物だとは、シルエットで分かる訳で…
「ねぇ~え、リュシュ君。
それって…何なのかしら?」
興味津々なんですね、分かります。
「これっすか?」
頭コクコク。
でも、目線は外さないのね、お姉さま。
「さっき誘ってくれた、兵の皆さんへの差し入れですよ。
折角、誘ってくれたのに、反故にした訳ですしね」
そう、説明。
本当は、嫉妬に走った男は怖いから、宥めに行くんすよ。
だから、お姉さまの分は…
「そう…
それは良い心掛けね。
なら、私も同行するわね」
いや…どうしてそうなるしぃwww
理由は分かるがな。
たんに、俺が持つ酒に興味があるだけなんだろ~なぁ。
シュパング酒の輸出は行われていない。
飲むなら、シュパングへ行くしか無いわけだな。
無論、袋の中がシュパング酒だって事は、告げていない。
だが…
シルエットで酒瓶って、察したんだろう。
強引に腕組み。
いや…
野郎達を宥めに行くのにぃ。
火に油。
いや、ガソリンってか?
意味無いしぃwww
そんなん思っている内に、兵士用酒保。
うっわぁ~っ!
自棄酒を、かっ喰らっている兵士多数。
そんな中、お姉さま同伴にて、俺、参上!
う~んっ…
皆の視線が痛い。
「さっきは、誘ってくれたのに悪かったな。
これは少ないけど、詫びの代わりに受け取ってくれ」
そう告げて、袋から取り出す。
そして、テーブルへ。
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