流転2

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取り出したのは、3本のシュパング酒。 えっ、ケチだってか? いやいやいや。 だって、仕方ねーべさ。 だってよぉ。 何処に持ってたっう事になるっしょ。 キャリーバック、っうーてもさぁ。 入れる容量は限られる訳よ。 そう考えるとな。 取り出した酒瓶は、カバンから折り畳み式のカバンを取り出して、それに入れている。 まぁ、飲み物だとは、シルエットで分かる訳で… 「ねぇ~え、リュシュ君。  それって…何なのかしら?」 興味津々なんですね、分かります。 「これっすか?」 頭コクコク。 でも、目線は外さないのね、お姉さま。 「さっき誘ってくれた、兵の皆さんへの差し入れですよ。  折角、誘ってくれたのに、反故にした訳ですしね」 そう、説明。 本当は、嫉妬に走った男は怖いから、宥めに行くんすよ。 だから、お姉さまの分は… 「そう…  それは良い心掛けね。  なら、私も同行するわね」 いや…どうしてそうなるしぃwww 理由は分かるがな。 たんに、俺が持つ酒に興味があるだけなんだろ~なぁ。 シュパング酒の輸出は行われていない。 飲むなら、シュパングへ行くしか無いわけだな。 無論、袋の中がシュパング酒だって事は、告げていない。 だが… シルエットで酒瓶って、察したんだろう。 強引に腕組み。 いや… 野郎達を宥めに行くのにぃ。 火に油。 いや、ガソリンってか? 意味無いしぃwww そんなん思っている内に、兵士用酒保。 うっわぁ~っ! 自棄酒を、かっ喰らっている兵士多数。 そんな中、お姉さま同伴にて、俺、参上! う~んっ… 皆の視線が痛い。 「さっきは、誘ってくれたのに悪かったな。  これは少ないけど、詫びの代わりに受け取ってくれ」 そう告げて、袋から取り出す。 そして、テーブルへ。
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