第1章

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テーマ・パークは楽しかった。大好きなイメージ・キャラクターと写真を撮ったり、色々な催し物を覗いたり、アトラクションを堪能した・・・。 後は、電気仕掛けのパレードを見るだけ・・・。 その間にも、仲間から八部にされた八雲さんが近づきて来たけれど、私は敢えて無視をした・・・。 何故なのかは分からなかったけれど、あの陰気な雰囲気が嫌いだったのだと思う・・・。   パレードも終わり、バスでホテルへ戻る段になって、私は迷子になった・・・。 御手洗いに行って戻った時には集合場所には誰もいなかった・・・。 周りには今から帰る人・人・人の波・・・。私はうろ覚えでバスの駐車場へ向かった・・・。 でも、出てきたゲートは全く違って・・・私は走りながら広大な駐車場の中にバスを探した・・・。 30分以上探してもバスは見つからなかった・・・。 帰るお客さんも疎らになって来た。 私は不安と寂しさから、照明の下の縁石に腰かけると・・・泣いた・・・。 電話をしようにも、公衆電話の場所が分からない・・・。 第一、自分が居るところも分からない・・・。 どうしよう、どうしよう・・・。 私はどうしていいか分からなくなって・・・ただ、泣いている事しか出来なかった・・・。
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