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「お風呂沸いたらまた呼びに来るから。ゆっくり休めよ。」
最後にまた軽く頭を軽く撫でてから部屋を出ていく。あれか。俺が女になったから優しくなったのか。それは冗談として。普通に身体が余計弱くなった俺を心配してくれているだけだろう。俺が男の時に体調を大きく崩した時も看病してくれたし。しばらく目を瞑っていよう。
「お・・・ゆう・・・。起きろ!優姫!。」
身体をゆすられて目が覚める。どうやら寝てしまっていたようだ。お腹のあたりにあった苦しさは消えている。違和感はまだあるけど。
「寝るならせめて着替えろ。寝苦しくなるぞ。」
「うん。」
俺は寝ぼけてまだはっきりしない意識で兄に言われた通り寝間着に着替えようと上着を脱ぐ。春と言っても夜はまだ寒い。ひんやりとした空気に肌がさらされて身震いしてしまう。
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