春休み終わるけど、生きる?

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カーテンから差し込む木漏れ日に眩しさを感じて目を覚ます。起きてすぐ感じたのはのどの渇きだ。きっと寝てる間にたくさん汗をかいたのだろう。そういえばのぼせたからそれもあるのかも。兄がきっとここまで運んでくれたのだし、後で礼を言っておこう。裸を見られていても一応ね。 そうこう考えていると腹部に重さを感じた。どうやら兄が一晩中看てくれていたようだ。ここまでされると素直にうれしい。自分のためにもここまでしてくれる家族のためにも投げやりにならないようにしよう。覚悟は決めていたんだ。 頼るし、甘える。それが今の俺にとっての解決方法ならば。悔しいが、今の俺はもう一人じゃ満足に生きていくのは難しいだろう。社会で生きていく人として、最低限の責任も果たせないかもしれない。それでも俺は生きてしまうし、そんな俺を助けてしまう人がいる。 だから、俺は頼るし、甘える。でも、迷惑はかけない。頼られて甘えられて嫌ならば俺は一人で生きていくしかなくなる。そうならないために俺は迷惑をかけないように生きよう。周りがいるならば周りに合わせるようにしよう。それが頼って、甘える俺の道なんだ。 俺は持たれるだけ。だから極力軽くしないといけない。それが俺にできること。 まぁ、余裕があったら他人に頼られたいとは思うけどね!元男として。
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