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桜がまだ咲初めで、鮮やかなピンクの並木道を二人は歩いていた。
「思い返すと、あっとゆうまだったね!でもさ、ヒロとは三年間同じクラスだったから、凄い奇遇だよね」
俺と浦川の家は、すぐ近くだから帰りも一緒に帰っている。
「確かにそうだったな。おかげで、充実した日々だったよ」
「ほ、ほんと?俺だって毎日が充実してたよ」
俺はあまりの嬉しさに、飛び跳ねるみたく浦川の前を歩き、浦川の前を歩いてる時の事。
ずっと、だんまりだった浦川が、声を上げた。
「お、おい……。」
「ん、どうしたの?」
俺が前を向いた瞬間の事だった。
何か柔らかい感触があった。
恐る恐る下を見ると、そこには女の子が尻もちをついていた。
「あぁ!ごめんなさい。大丈夫ですか?」
尻もちをついていた女の子は、何も反応は無かった。
すると、横から浦川が女の子に、手を差し出した。
「ほら、大丈夫か……。」
女の子はヒロの手助けは、頼らず自分で立ち。
少し走って行ったあと、こちらを振り返り軽く一礼して、また走りだした。
「行っちゃったな……。」
「……かわいい。」
俺のその、言葉に浦川は思わず。
この日一番の大きな声が出た。
「はぁ……?」
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