きっと第2話

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   体重に重力と落下速度が上乗せされて、相当な重さになっていたようだ。  やはり生き物ではなく、動く石像という無生物だったらしい。  下半身がアスファルトの地面にめりこみ、俺達の周囲に石像の柱が林立する。  それらはぐりんと首を捩曲げて、一斉に強張った笑顔をこちらに向けた。 「ひィッ!」  やはりホラーだ。  気持ち悪い。  そして怖い。  あまりのキモ怖さに、引き攣った悲鳴が漏れる。  するとベルフレイアが立ち上がった。  数歩前に進み出ると、俺を庇うように石像達と対峙する。 「ダーリンは渡さないわ!」  硬い声音で気炎を吐くと、胸の前で拳を構えた。 「オホホホ……! その強がりがいつまでもつか、愉しみですわね!」  一人勇敢にも石像達に立ち向かうベルフレイアを、金髪美少女が嘲笑う。 「さぁアルテミスよ! 魔公女を叩きのめし、ギフターを確保しなさい!」  高らかに告げた。  その声を合図に、石像達が背中の石羽根を大きく拡げる。  ぎぎぎと音がしそうなほどにぎこちない動きで、ぱかりと口を開けた。  口腔内から虹色の光が溢れ出す。  口からビーム的なものを吐き出すつもりだろうか。  石像達の円陣の中心には、ベルフレイアだけではなく俺もいる。  このままでは、俺も巻き込まれる。 「お、おい! 何とかしろベル公!」 「まかせてちょうだい!」  俺は焦って眼前に仁王立ちする、ベルフレイアをせき立てた。  何しろ俺は普通の人間だ。  ベルフレイアや金髪美少女のような、不思議の国の住人ではない。
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