きっと第2話

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  「だからお願い! 今すぐ挿入して!」  そしてとんでもない事を言いはじめる。 「はぁあっ?!」  ぎょっと目を剥く俺の前で、ベルフレイアはいそいそと両膝を立てた。 「さぁ、カモンっ!」  そう言って、立てた膝をぱかりと開く。  更にわずかに腰を上げて、受け入れやすい態勢をとった。 「いざ往かん、めくるめく官能の世界へ!」  それは見事なM字開脚だった。 「アホかぁああああ~っ!!」  俺の絶叫とぶおんと言う不吉な音が重なる。  はっと周囲に目を向けると、エネルギーを充填し終えたらしい石像達が視界に映った。 「時間がないわ! 躊躇いは捨てて!」 「いや、しかし……!」 「お願いっ! 先っぽだけでもいいからぁっ!」 「いや、しかしぃいいい!!」  コオオオという白熱した音と光が溢れ出し、それらのものに石像達が塗り潰されて行く。  それが一点に集中したかと思うと、一斉に射出された。  カッ!  視界が白一色に染まる。  その瞬間。  素早く身を起こしたベルフレイアが、俺の上に覆いかぶさって来た。  華奢な体をめいいっぱい使って、素早く俺を抱え込む。  こんな状況で勃つかよ!  横殴りの暴風と熱に翻弄されながら、霞みかがった頭の中で言い訳をした。  全身が圧に負けて、地面にめりこまんばかりに重くなる。  かと思うと真下で火山が噴火したかと思うような、浮遊感を覚えた。  あ、死んだ。  真っ白になった思考で、ぽつりとこぼす。
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