きっと第2話

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  「君達、もっとお互いによく話し合った方がいいよ」 「若いからって意地を張っていたら、後で後悔する事になるよ?」  案の定、彼らは訳知り顔で諭して来る。  理不尽! 「今日はもういいよ、双方和解したって事にしておくから」 「いや、和解もなにも誤解しかないような気がするんですが?!」  面倒臭げに手を振る警察官に、追い立てられるように席を立った。  なにこれ、理不尽すぎる! 「もう周囲に迷惑をかけるような事をしたらダメだぞ?」 「いや、むしろ現在進行形で俺が迷惑をかけられてるんですが?!」  更に肩を押されて事務所から出るように促される。  明らかに厄介払いをされていた。  咄嗟に反論しようと振り返るが、鼻先でぴしゃりとドアを閉められる。  世の中理不尽だ。  深々とした嘆息とともに、がっくりと肩を落とした。  すると視界の端に、悪そうな顔で微笑む美少女が映る。 「やっと二人きりね、ア・ナ・タ……!」  その笑顔に擬音をつけるならば、ニヤリでなくニッチャリだ。  粘着質な笑顔を向けられて、俺の背筋に悪寒が走った。  振り切るように踵を返し、すたすたと歩き出す。 「あぁん、待ってよぉ!」 「ついて来んな!」  まだ半日も経っていないのに、体力と精神力が根こそぎ奪い取られてしまった。  今日はもう学校に行く気力すらない。  俺は自宅に帰るべく、下り列車のホームに向かう。  どうしてこんな事になったのやら。
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