第1章

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最近、思うのです。 「現代日本人は生き急ぎ過ぎていませんか。」 夏の夕日が、教室を照らしている。 「そんなことは成績で呼び出しくらわないようになってから言え。」 担任の佐々木が僕に呆れそう言い放つ。 今、僕は成績の悪さを説法されている。 いつものことながら、佐々木も呆れている。 「塚原。なぜ数学だけ、ここまで成績が悪いんだ?俺に対する嫌味なのか?」 塚原 真が僕の名前である。 数学をマンツーマンで教えてもらっていたが、まったくテストでは、ダメダメだった。 理由がある。 考えることが苦手なのだ。
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