Losel

序章

眩しい太陽の中行きかう群衆の群れ皆何かしらの目的を持って往来しているのであろう。

風を切り走る大型のアメリカンバイク
この風景にそぐわない轟音とヴィジュアル

道路の片隅に止まり操者は、辺りを見回す。

「ふーん・・・。中々良いとこじゃん」

バイクに寄りかかりそう一つ呟くと穏やかな秋の風が鼻をくすぐる。
髪とロングのコートが静かに舞い上がった。

「くせえな。ご機嫌な臭いだ」

彼はまたバイクに跨り歩みを進める。